生臭い映画1899年のダンツィヒ。
その郊外のカシュバイの荒野で4枚のスカートをはいて芋を焼いていたアンナ(ティーナ・エンゲル)は、その場に逃げてきた放火魔コリャイチェク(ローラント・トイプナー)をそのスカートの中にかくまった。それが因でアンナは女の子を生んだ。
第一次大戦が終り、成長したその娘アグネス(アンゲラ・ヴィンクラー)はドイツ人のアルフレート・マツェラート(マリオ・アドルフ)と結婚するが、従兄の
ポーランド人ヤン(ダニエル・オルブリフスキ)と愛し合いオスカルを生む。
3歳になったオスカル(エンゲル・ベネント)は、その誕生日の日、母から
ブリキの太鼓をプレゼントされる。この日、彼が見た大人たちの狂態を耐えられないものと感じたオスカルは、その日から1cmとも大きくなるのを拒むため自ら階段から落ち成長を止めた。この時同時にオスカルには一種の超能力が備わり、彼が太鼓を叩きながら叫び声を上げるとガラスがこなごなになって割れるのだった。
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■オスカル君。カワイイような不気味なような。

この映画はとても奇天烈な映画で、1940年前後の
ポーランドに迫る
ナチスを主題にしているのだが場面場面に出てくる事象の印象が強すぎて観ていると麻痺してきて一体何の映画だかわからなくなってくる。
■ヒットラー万歳!

海に打ち上げられた牛の腐った頭、ウナギの料理、セックス、魚をグチャグチャと食べる母親、小人、唾をたらしたソーダの粉末をなめる女の子、と「人間が生きてるのはこんなに汚いんだよ臭いんだよ」と訴えかけているのだが、強烈すぎて人によっては不快なだけかも。
それと同時に、
ナチスをあっさり受け入れてユダヤ人を一緒になって迫害した人たちの功罪も臭い汚い!ということを言いたいのだろう。
劇中では"臭い汚い"8割、"
ナチス"2割という配分なのでたいぶ評価が分かれているのだと思う。
さて主人公のオスカル君なんですが、成長をストップさせて煩わしい人間関係も放棄、責任も放棄して超能力を悪用してはワガママし放題。
しかし
ナチスが
ポーランドに進軍して来たあたりからワガママが通らなくなってくる。いくら姿かたちを少年にしたところで
ナチスからは逃げられん、オスカル辛抱たまらなくなってくる。
結局、家族みんな死んだところで「ボクはまた成長します!」と最後まで自分勝手なのだが、なんだか憎めない。この映画は面白い構図に満ちていて、演出のテンポもいい。ボクはこの映画観終わって漠然と面白かったなぁと思った。こういう東欧独特な"生臭さ"って大好きなんですよ。
でもあの「キィィィィィィィィィィ」っていう声。
二度と聞きたくない。
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