この人の名前は
Nさんといいます。
歳は最後まで教えてくれませんでしたが、40半ば?といったところでしょうか。
茶色のスラックスに黒いポロシャツ、金のチェーンにパンチパーマ、手にはもちろんセカンドバッグ。
超コワイ眼光。
一見してまたまたヤ○ザですが、カタギの人であります。
社長と中学以来の親友いや悪友で、完全に裏街道を歩いてきた人。
麻雀が好きで、自宅の借家にマージャンルーム(全自動卓あり)があり、店員はみんな給料が入ると、出勤の人間以外はマージャンにいったものです。
当時いや今でもマージャン初心者だった自分は、Nさんに様々な打ち方を教えてもらいました。
このことは後々詳しく触れます。
仕事は何をしているのかと言うと、わかりません。
最後まで何をしているとか明確にいったことはありません。
ウワサによるとパチスロだとか雀荘荒らしとか聞きましたけど、確かじゃないし正直わかりません。
たぶん自由業?フリーターとかではなくて"何でも屋"というのでしょうか。
外見に似合わず、建設の知識から株の売買、経営の知識までいろんなことを知っている人で、「このシュレッダー売ってた事ある」とか「パチモンを安く売りさばいた」とかそういう話はよくしていました。
とにかく仲良くなっても実態を明かさないというか、こっちも聞いちゃいけないような秘密を持った人でした。
性格はすごくいい人で、まさに
"男"。
約束はキッチリ守るし、人情に厚い、今までの人生で会ったことのないタイプの人でした。
最初はこっちが一方的に恐れていたものの、Nさんは内輪には優しい人で杞憂だったのでした。
麻雀を打つ機会が多くなり、自分もNさんに対して冗談を言えるようになりました。
店に入って半年ちょっと、一昨年の11月だったでしょうか。
いつものようにマージャンを打ったあと、クルマを持っているNさんがアシのないバイト仲間のアダルト担当のお調子者
Cさんと自分をのせて、クルマを走らせていました。
夜中の3時くらいで、ひどく眠かった覚えがあります。
後ろの後続車が追い越しをかけようとしてしたのですが、何故かなかなか行きません。
「なんだぁ?」
Nさんの顔が曇りました。
するとイキナリ追い越しをして、クルマの前でジグザグ走行で煽り始めました。
後ろの窓には、何か漢字で「〜〜連合」みたいな文字が。
この時点で「暴走族が煽っている」までの事実は把握できますよね?
ただ一つ忘れていました。
運転しているのは。
Nさん。
トホホ。
Nさんスピードをあげ前のクルマを追いかけ始めました。
多分90以上は出てたと思う。
夜中の3時に猛スピードで信号を無視しながらのカーチェイス。
ようやく横付けに追いつき窓を開けると運転しながら、
「ぶっ殺すぞコラァ!」
普段そんなNさん見ないので、オレまでおっかなくなりました。
すると赤信号で向こうの車が止まり、横付けにNさんが怒鳴り散らしていると、
青信号に変わったところで、ちかくの歩道に向こうの車が横付けしました。
Nさんも後ろに止めて車を出ようとする。
先に出てきたのは前のクルマのヤツ。
まだら模様の金髪でいかにもってカンジ。
「ああん?!」って表情だ。
「あ〜あコイツ若いのに死ぬのか・・・・」ともうNさんは止められないだろうと思った。
するとNさんがクルマから出る。
だが、いろんな意味で定評のあるNさんの風貌を間近で見た無謀な若者は、一気に表情を変えた。
Nさん、
「なんなんだてめぇわぁぁぁ!!」
もう勝敗は決していた。
すぐに無謀な若者は謝り始めた。
自分はNさんがこの若者をどうにかしちゃうんだろうかと不安だった。
同乗していたCさんも自分も車の中から成り行きを見守った。
すると、もう謝ってばかりの若者を相手にさっきまで怒っていたNさんは、
「もういいよ。謝ってんだからいいよ。今度から気をつけなよ。」
と一発も振るわずに許した。
カッコイイーーーーーー"男"ってコレだなと思った。
Cさんを送った後、自分を送ったNさんは別れ際いつもの調子でこういった。
「また麻雀打とうや」
いつものNさんだった。
<映画レヴューが更新できてないんでまた随時更新します>
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