<スタッフ&キャスト>原作はロバート・カレンのノンフィクション小説
「子供たちは森へ消えた」。
監督はクリス・ジェロルモというアメリカ人。
主演はアイルランド俳優のスティーブ・レイ。
そして個人的には「赤い影」の演技が好きな大御所ドナルド・サザーランド。
<ストーリー>舞台はソ連。
新任のブラコフ検視官(スティーブ・レイ)の元に、1体の森で発見された死体が運び込まれてくる。
ブラコフは森で証拠を集めてくるよう部下に指示してのだが、なんと8体もの死体が発見された。
同じような手口から連続殺人だと確信したブラコフは、早速、捜査委員会にでて報告と協力の要請をするのだが、そこにいたのは捜査委員長のフェチソフ少佐(ドナルド・サザーランド)、ボンダルチェク地区委員長など、予想以上にお偉方が集まっていたのだった。
報告をするブラコフに、ボンダルチェクは言う。
「ソ連に連続殺人鬼はいない。資本主義国家にしかない現象だ。」
社会主義国家であるソ連としては、連続殺人鬼が市民の中にいるということになって、ソ連社会が完璧でないことが公になるのが怖かったのである。
遂には適当な容疑者を捕まえてきて現場公証で誘導する始末。
憤るブラコフにフェチソフは協力を約束するが、官僚制の中での自由な捜査の難しさを説き、地道に時が来るのを待つように説得する。
さてこの二人と官僚制との闘いの行方は?
<みどころ>こんなおどろおどろしいタイトルに似合わず、中身は刑事の執念を追った感動作。
よくある「殺人鬼を追っただけ」というB級映画とは一線を画しています。
牧歌的な雰囲気のなかに静かに燃える刑事の執念といったところでしょうか。
スティーブ・レイの押さえた演技は素晴らしい。
内に怒りを抱えながらひたすら耐える捜査官を熱演しています。
そしてドナルド・サザーランドの重厚な演技もいい。
劇中、滅多に見せない喜んだ演技なんか最高です。
残念なのはアメリカ映画なのでみんな英語で話しているということ。
そしてラストをアメリカの民衆的なシーンにしてしまったこと。
あとは完璧に面白いのですが。
「踊る大捜査線」なんかが生ぬるい官僚制との闘いを描くもっと前に、この映画がモノホンの闘いを描いています。こっちを先に見るべし!
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